玄米とは精米されていない米
玄米(げんまい)は、精米されていない状態の米で、表皮や胚芽が残っています。このため、栄養価が非常に高く、白米に比べ多くの健康効果があります。
◆玄米の主な健康効果
食物繊維が豊富
玄米は食物繊維が豊富で、腸内環境を整え、便秘の改善に役立ちます。また、食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにし、食後の血糖値の急上昇を防ぎます。
ビタミンとミネラルの供給源
玄米にはビタミンB群(B1、B3、B6)、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛などが豊富に含まれています。
抗酸化物質が豊富
玄米にはフィチン酸、フェルラ酸、ガンマオリザノールなどの抗酸化物質が含まれています。これらは細胞の酸化ストレスを軽減し、老化や病気の予防に役立ちます。
心臓の健康をサポート
玄米の食物繊維と抗酸化物質は、コレステロール値の改善に寄与し、心臓病のリスクを低減します。また、マグネシウムは血圧を調整し、心臓の健康をサポートします。
このように栄養豊富な玄米ですが、炊くのが難しかったり、味や香りにクセがあり少し食べにくい印象があります。
食べにくいからと敬遠していてはもったいないですね。おいしく食べる方法を検討するために、我が家にある家電を使い玄米の食べ比べをしたいと思います。
◆食べ比べ条件
我が家には玄米ごはんが炊ける家電が3つあります。玄米炊きモードのある炊飯器と電気圧力鍋です。
1.炊飯器 購入後8年経過してますが、調子抜群です
3.電気圧力鍋 煮物、特に根菜類を煮る時に大活躍してます
※玄米炊きモードで各家電の説明書通りに作ります。浸水無しのものは浸水無しで洗米後すぐに炊きます。電気圧力鍋は説明書に30分の浸水するよう書いてあったので、30分浸水し、他の2つは洗米後すぐに炊き始めました。
使用玄米:新潟産コシヒカリ 玄米2合
炊きあがったものを説明書通りの条件で蒸らし、食べて味比べをします。あくまで私個人の感想です。
炊き方のポイント
洗米:玄米の表面の汚れを落とすために洗米します。白米のように研がなくてもよいといわれます。さっと2,3回洗い流せばよいのですが、今回はより吸水させてふっくらと食感が良くなるようにしたいので、金ザルを使用し洗米していきます。
金ザルを使い洗うと、玄米の表面にキズがつきより吸水しやすくなります。玄米の表面にはロウ層と呼ばれる水を通しにくい部分があるので、キズをつけ、そこを削り取るイメージで洗米します。あまり強すぎると米が割れてしまうので加減してください。
洗米と浸水のポイント
①きっちり計量する:1合150gキッチンスケールで計る
②金ザルに玄米を入れ、一旦流水で洗い流し、ザルにこすりつけるように強めに洗います。次にさっと流水ですすぎ、これを2,3回繰り返す。
③浸水する場合は、ボールにたっぷりの水を入れザルごと浸ける
④浸水無しの場合は炊飯釜に洗米した玄米を入れ、規定の水量分の水を入れる
(玄米 1合 150gに対し、水1.6倍=240~260cc)
炊き方
炊飯器、バルミューダザゴハンは玄米モードで炊きます。(浸水無し)
電気圧力鍋は、30分浸水後、20分圧力かけるよう設定し炊き始めます。
炊きあがりまでの時間は考慮しません。
◆結果発表
炊飯器
まずは炊飯器から、浸水なしですが、ちゃんと炊けています。
3つの中では一番硬い炊きあがりです。プチプチ感が玄米食べてるなと思わせます。
これが基本の炊きあがりになると思います。
次のバルミューダザゴハンは、玄米炊きが得意ということで、一番もっちりした食感です。粒々感もほぼないです。全体がしっとりして玄米といわれないとわからないくらいです。玄米の印象が変わります。
バルミューダザゴハンは普通の炊飯器と違い、蒸気の力で炊くので、白米の時は一粒一粒、粒の感じが際立っていましたが、玄米だと逆にもっちりするのは驚きでした。
3つの中では、中間的な食感で、程よく硬さもあり、プチプチ感もあり個人的には一番良い食感でした。私は硬めの炊きあがりが好みなので、好みに合っただけかもですが、やわらか過ぎず硬すぎずちょうど良い炊きあがりと思います。
◆まとめ
バルミューダザゴハンのもっちり感は少し驚きました。玄米がもっちりする要因は蒸気で炊いていることと思います。お米だけ炊くよう推奨されていますが、もっと他の料理にも応用できそうな予感です。蒸気の可能性を感じた食べ比べでした。
炊飯器でも浸水時間をじゅうぶん取って炊けばふっくらやわらかく炊きあがると思います。玄米は24時間浸水するよう言っている人もいますからね。
電気圧力鍋は使い方に慣れてくると大変便利な調理器具です。高圧力なので危険な感じもしますが、使用方法さえ間違わなければ、料理をおいしく更に時短まで貢献する優秀な家電です。これからもっと活用方法をご紹介できればと思います。
玄米を食べる前に知っておきたいこと
玄米は健康に良いだけでなく、様々なデメリットもあるといわれます。
雑穀や玄米を食べるとき、かむ力や消化能力の低い赤ちゃんやお年寄りなど、食物繊維が豊富で消化が悪くお腹が緩くなることもあります。赤ちゃんの場合、大人と同じ固さの食べ物を食べさせてもよいのは、歯が生えそろい、よく噛むで食べる意味を理解できるまでは食べさせないでほうが良いです。個人差はありますが、3,4歳以上から様子を見ながら食べさせてください。
また、玄米表面の残留農薬が心配との声もあります。そのような場合は、無農薬玄米を購入するか、分づき米といって表面だけ少量精米する方法があります。7分づき、5分づきなど精米機によっては細かく精米できるのでこちらの方法をおすすめします。
7分づき米でも表面のロウ層は確実に精米できますので、より炊きやすくなります。