トッピーブログ

ごはん万流!発酵食品の魅力をお届けします

初めてでもできる米麹の作り方

ヨーグルトメーカーで手軽にはじめる自家製米麹づくり

米麹とは、米に麹菌を繁殖させた日本の伝統的な発酵食品です。

自分で作るのは難しそうと思っているかもしれません。

コツさえ知っていれば誰にでも簡単に作れます。

大事なのは温度管理なんです。面倒な温度管理をヨーグルトメーカーに任せて、気軽に米麹造りを楽しんでください。

簡単に米麹を作る方法

今回は種麹を使わずに、乾燥麹を拡大培養する方法で作ります。

「友麹」というらしいですね。

スーパーなどで手に入りやすい乾燥麹を使います。

 
生麹は麹菌が生きているので酵素の力が強い半面、保存期間が短く、一方の乾燥麹は保存期間が長く取り扱いしやすいです

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◆材料  ・米麹       50g(乾燥麹)
 ・お米       300g
 ・水(浸漬水として)   450cc
米麹・・・スーパーなどで手に入りやすいのが乾燥麹です。今回はこちらを使用します
お米・・・米麹に適しているのはササニシキあきたこまちなどの食味があっさりした粘り気の少ないお米が適しています。自宅で作るなら気にしなくても大丈夫です。
水・・・ミネラルウォーター軟水、ろ過器を使った浄水を使ってください。洗米したお米が浸かる量必要です。水道水でも煮沸して冷ましたり、前日に汲んでおいたものを使用してください。
◆道具  ・混ぜるのに使う大きめのボウル
 ・混ぜる用のスプーンやしゃもじ
 ・キッチンスケール量
 ・研ぎザル(米割れ防止の為専用のものが良いです)
 ・蒸布、さらし布(清潔な布、ヨーグルトメーカーで使用します)
 ・圧力鍋(蒸し器でも可)
 ・デジタル温度計
 ・ヨーグルトメーカー
カビを防ぐためにも、保管するタッパーや混ぜるスプーンは雑菌が付かないよう、よく洗って煮沸、アルコール消毒して清潔なものを使用してください

手順(作業名称)

  1. 計量
  2. 洗米(せんまい)
  3. 浸漬(しんせき)
  4. 水切り
  5. 蒸し
  6. 冷却(放冷ほうれい)
  7. 種切(たねきり)…今回は乾燥麹と蒸し米を混ぜ合わせます
  8. ヨーグルトメーカーで発酵
  9. 手入れ(いったんヨーグルトメーカーから出してよく混ぜる)数回行います
  10. 完成
手順

1.軽量

白米をキッチンスケール量りで正確に量ります。

 

2.洗米

お米を洗います。これから先の作業のすべての基本となる作業です。

 

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3.浸漬

浸水ともいいます。洗ったお米を水に浸けて水分を吸収させます。

完全に水に浸かった状態でラップ(サランラップ、またはクレラップ推奨)をして冷蔵庫で18時間~24時間

 
サランラップ、またはクレラップ推奨
冷蔵庫内の匂いがお米についてしまうため

 

吸水具合の判断は、指で潰して粉々になるようならじゅうぶん吸水できています。

 

4.水切り

十分水を吸ったお米をザルに移し、ボールに入れて冷蔵庫で1時間水を切ります。

 

5.蒸し

今回は圧力鍋を使用しました。

ティファール圧力鍋 クリプソ ミニット デュオ 4.2L レッド 2in1

蒸し器,せいろでも作れます。
せいろで蒸す場合、水をたっぷり張った鍋に、水が沸騰してから洗ったお米をせいろに入れて、40分から1時間蒸してください。
青臭いにおいからほっくりしたにおいに変わったら蒸上がりです。
やけどには注意してください。

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外硬内軟でサバケの良い蒸し米が、麹を作るには理想の蒸し上がりになります。

高温高圧で短時間蒸すことで理想的な蒸し米かできると考えます。

蒸気抜けて、圧力がかかり弱火にして15分で蒸しあがりました。使う道具で条件が変わるので、蒸しあがりで判断してください。

よい蒸し米は少量(指先でつまめるくらい)を指でつぶしてみて(ひねり餅)、弾力があり芯が残らないものが良い蒸し上がりです。

6.冷却

蒸しあがったお米をボールやバット等に広げ、40℃くらいまで温度を下げます。乾燥麹と合わせると温度が多少下がるので40℃を目標としてください。

麹菌は35℃~40℃で活発に活動します。また25℃を下回ると自力で温度が上がらないことがあります。温度が高すぎるのもダメですが、下がりすぎるのも注意です。

 

7.種切(たねきり)本来、種麹を蒸し米に撒くことを種切といいます。

今回は、乾燥麹と蒸し米を混ぜ合わせて種切とします。40℃を目標に冷ましてください。

目的の温度になった蒸し米に、しゃもじを使って乾燥麹を混ぜ合わせてください。つぶして糊(のり)状になってしまうと米麹にならないので、切るように混ぜてください。

 

8.ヨーグルトメーカーで発酵させます。

温度管理が簡単で取り扱いやすいので今回はヨーグルトメーカーを使用します。

清潔な布でくるんでヨーグルトメーカーに入れてください。蓋もします。

麹菌の目を覚まさせて、活動しやすくする第1段階です。

ここからは温度と時間の管理が重要になります。

まずはヨーグルトメーカーの温度設定を35℃設定にします。

お米の温度が45℃以上にならないよう注意して20時間。時々、直接温度計でお米の温度を見てください。

 

9.手入れ

保温中の手入れです。

20時間経過したら、お米の温度(以下品温)が35℃以上あることを確認し、ヨーグルトメーカーから一旦出して、しゃもじを使って手早く混ぜ合わせ、またヨーグルトメーカーに戻します。温度が2℃以上下がらないように気を付けて手早く素早く混ぜ合わせてください。(1回目「切り返し」といいます)

もし品温が35℃以下であったら、ヨーグルトメーカーの設定温度を40℃にして品温が35℃になってから作業してください。

 

6時間後2回目の手入れをします。(仲仕事なかしごと)

先程と同じように作業してください。見た目は少し白く(うるみ)、香りはやや青臭い感じになってきていると思います。(おはぐろ臭といいます)

 
手入れとは、麹菌は呼吸をして活発に活動するので酸素を供給することと、品温を均一化する目的があります

品温が上昇しないようなら、ヨーグルトメーカーの設定温度を40℃にしてください。

また、6時間後3回目の手入れをします。(仕舞仕事しまいしごと)

品温も40℃近くなってきていると思います。ここで3回目の手入れです。

同じように手入れしてください。見た目は、だいぶ菌糸が回って白くなってきています(破精込み:はぜこみ)香りも青臭さが消えてきています。

ここからは品温が45℃を越えないように注意しながらの作業になります。

自力で温度が上がってくるので、ヨーグルトメーカーの設定温度を変えて品温が40℃くらいをキープするようにしてください。(品温40℃~45℃)

自力で温度が上がらず、見た目(破精込み)もはじめのころと変わらないようなら、手入れをもう一度行ってください。

40℃キープで温度調整しながら12時間で完成です。

 

10.できあがり(出麹:でこうじ)

蒸し米に菌糸が綿毛のように着いたら米麹の出来上がりです。

栗のような香りがして、口に含んで噛んでいくうちにだんだんと甘くなってきたら成功です。

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最後まで読んでいただいてありがとうございます。

みなさんのお役に立てたらうれしいです。

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